映画『余命10年』見た
5/4に見た映画。
いやこれ絶対泣くやつよねぇ……と思いつつ、小松菜奈さんと坂口健太郎さんをちゃんと見たことなかったよなと思って。
うーん、よかった、ふたりともよかった。
あと寡黙なお父さん(松重豊さん)もよかった。
最初のほうだったと思うんだけど「小坂流加に捧ぐ」とあって、あぁこれは実話ベースで、亡くなった方がいるのかなと思いました。
原作者の名前だったんですね。文庫版の刊行を前に逝去されたそうです。
原作とはいろいろ設定が違い、映画では主人公がライターをしていて、私小説のような形で『余命10年』という本を書いていたので、原作者の方に寄せたお話になっていたようです。
まぁお話はだいたい泣くんですが、いちばんつらかったのは、1泊デートで和人を振って帰ってきてから、お母さんに「もっと生きたい」と吐露したところですかね。
今まで、言ったことなかったんじゃないかなと思うんですよ。少ない望みにすがるより、現実を受け入れて、残された時間をどう生きていくかを考えるほうがいいし。叶わないことを願ってもつらいだけだから。
諦めて、仕方がないと言い聞かせて、それでもつらい治療に耐えて、家族の悲しみも目の当たりにして、弱音が吐けなくて。
まぁでも、悔しいよね。悔しい。願おうが頑張ろうがどうにもならない世界で、それでも死ぬまで生きていかなきゃいけない。
生きたいと言ったところでどうにもならない、でもその気持ちを抑え込む以上に、生きたいという気持ちが生まれてきてしまった。
これがつらいから、こうはなりたくなかったはずなのに。
これが幸せかどうかなんて、正直この時はわからないし、死ぬときにどう思うかもわからない。
あと、和人くんですがね、嫌われてるわけでもなさそうなのに、付き合いを了承してもらえないの、わけわからなすぎてつらい……(どっぷり和人に感情移入)
頼むからちゃんと説明してちゃんと振ってくれと思う。じゃないと次にいけないんだわ。
自信のない和人が成長して頼もしくなっていくので、坂口健太郎さんよい……とてもよい……いま大河に出てるけどそちらもとてもよい……
お店の名前に「まつり」ってつけるの泣いちゃう……
結末わかってたからどうまとめるのかなと思ってたけど、季節と思い出と絡めていて、想い出にとどまるだけじゃなくて次の一歩も表現していて、とてもよかったな。