「BEAT 糸!」で三味線弾いて、明るい未来を思ってきた
新潮講座でずっと開催されていた三味線のワークショップ講座。
気になっていたのですがなかなか予定が合わず……でももう新潮講座の教室での講座自体が3月で終了するということで、無理やり行ってきました。2か月以上経ってますが。
今夜は、2時間40分の長丁場となった「BEAT 糸!──桂小すみ 三味線ライブ&ワークショップ」“最終回”へのご参加ありがとうございました。
— 新潮講座 (@Shinchokohza) March 4, 2022
明るい未来!https://t.co/njVb5Js7b2
ただ三味線の体験をできる講座だと思っていたら、もっと深い話だった……これだから芸術は!
持ち方とか、慣れてないとやっぱり難しいんですが。バチの角度とかね。
でも、いちばん大事なのは、ベン!と弾くときに、「明るい未来を祈りながら」弾く、ということだと。
わぁ、芸術って感じ~~~!!!!
あと丹田の話も出てましたが、うまく使えた試しのない人間です。
ひとりずつ弾く順番が回ってきてわたしの番。
まず、バチを持つ手首が固いと言われました。
あっれーー??
わたしの前にそのことを指摘されていたのはたいてい男性で、あー男性はね、がんばりすぎてて緩めるの苦手なのよねー、まぁわたしも昔そんなだったけど、今となってはだいぶ緩んだもんよ……なんてひとりでドヤドヤ思ってたら、これだよ!!なんだよ!!!
で、明るい未来、明るい未来……と……ベン!
どやろか。
先生「……明るい未来、信じてる??」
!!
私「……信じてないかなぁ~~~」
このとき思っていたのは、ウクライナのことです。
まぁ「明るい未来になるといいなぁ」と思いつつも、今実際には明るくないわけ。傷ついている人がたくさんいるわけですよ。ベースは悲しみ。
これからどうなるかわからないのに、それを能天気に、「明るい未来になるといいなぁ」って思えるかって、思えんわ!という話なんですわ。わたしはね。
ふむ……わたしにいますぐウクライナを救える力はないので、いったん置いておこうか。
ふと目線を上げると、ほかの受講生の顔が目に入る。
とりあえずこのひとたちの明るい未来について……
ベン!
先生「あ、今30%信じた」
えっ。
ベン!!
先生「あ、もうちょっと増えた」
まだ信心が足りぬ。
ベン!!
先生「もうちょっと~~~!!!」
ベン!!!
まぁたぶん100%にはなってないです。
ペシミストです。わかってたけど。それが悪いとも思ってないけど。
でもたぶん、ウクライナのことはどうにかできなくても、いま目の前にいるひと、近くにいるひとに影響を与えることは確実にできるので、それをやってればいいんじゃないのかなと思いました。
しかしこの「明るい未来」を思って弾くというのは、とても興味深いなぁと思いました。
他の人が弾くのを聴いていても、明確に「音が変わったな」「いい音になったな」っていうのがあるんですね。
で、みんな優しいので、いい音だと拍手をしてくれる。拍手の大きさが、人に響いた度合いと思って問題ない。
しかしながら、この「いい音」というのが、人によって違うというのがまた興味深くてですね。
芯が通った力強い音になる人もいれば、力が抜けて軽くふわっと広がる音になる人もいたり、同じ音ではないんですね。
だが明確に、いい音になったと感じられるものになる。不思議ですねぇ。
わたしは前者になるかと思ったら、後者でした。ふむ。いろいろ考えさせられますねぇ。
なお三味線はみんな同じものを使っています。バチは2種類ありました。
これが芸術ってやつよねぇ……体を使う表現は、昔よりはできてきたと思っていたけれど、いやあまだまだすぎますなぁと思ったのでした。