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「BEAT 糸!」で三味線弾いて、明るい未来を思ってきた

新潮講座でずっと開催されていた三味線のワークショップ講座。

気になっていたのですがなかなか予定が合わず……でももう新潮講座の教室での講座自体が3月で終了するということで、無理やり行ってきました。2か月以上経ってますが。

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ただ三味線の体験をできる講座だと思っていたら、もっと深い話だった……これだから芸術は!

持ち方とか、慣れてないとやっぱり難しいんですが。バチの角度とかね。

でも、いちばん大事なのは、ベン!と弾くときに、「明るい未来を祈りながら」弾く、ということだと。

わぁ、芸術って感じ~~~!!!!

あと丹田の話も出てましたが、うまく使えた試しのない人間です。

 

ひとりずつ弾く順番が回ってきてわたしの番。

まず、バチを持つ手首が固いと言われました。

あっれーー??

わたしの前にそのことを指摘されていたのはたいてい男性で、あー男性はね、がんばりすぎてて緩めるの苦手なのよねー、まぁわたしも昔そんなだったけど、今となってはだいぶ緩んだもんよ……なんてひとりでドヤドヤ思ってたら、これだよ!!なんだよ!!!

 

で、明るい未来、明るい未来……と……ベン!

どやろか。

先生「……明るい未来、信じてる??」

!!

私「……信じてないかなぁ~~~」

このとき思っていたのは、ウクライナのことです。

まぁ「明るい未来になるといいなぁ」と思いつつも、今実際には明るくないわけ。傷ついている人がたくさんいるわけですよ。ベースは悲しみ。

これからどうなるかわからないのに、それを能天気に、「明るい未来になるといいなぁ」って思えるかって、思えんわ!という話なんですわ。わたしはね。

ふむ……わたしにいますぐウクライナを救える力はないので、いったん置いておこうか。

 

ふと目線を上げると、ほかの受講生の顔が目に入る。

とりあえずこのひとたちの明るい未来について……

ベン!

先生「あ、今30%信じた」

えっ。

ベン!!

先生「あ、もうちょっと増えた」

まだ信心が足りぬ。

ベン!!

先生「もうちょっと~~~!!!」

ベン!!!

まぁたぶん100%にはなってないです。

ペシミストです。わかってたけど。それが悪いとも思ってないけど。

でもたぶん、ウクライナのことはどうにかできなくても、いま目の前にいるひと、近くにいるひとに影響を与えることは確実にできるので、それをやってればいいんじゃないのかなと思いました。

 

しかしこの「明るい未来」を思って弾くというのは、とても興味深いなぁと思いました。

他の人が弾くのを聴いていても、明確に「音が変わったな」「いい音になったな」っていうのがあるんですね。

で、みんな優しいので、いい音だと拍手をしてくれる。拍手の大きさが、人に響いた度合いと思って問題ない。

しかしながら、この「いい音」というのが、人によって違うというのがまた興味深くてですね。

芯が通った力強い音になる人もいれば、力が抜けて軽くふわっと広がる音になる人もいたり、同じ音ではないんですね。

だが明確に、いい音になったと感じられるものになる。不思議ですねぇ。

わたしは前者になるかと思ったら、後者でした。ふむ。いろいろ考えさせられますねぇ。

なお三味線はみんな同じものを使っています。バチは2種類ありました。

 

これが芸術ってやつよねぇ……体を使う表現は、昔よりはできてきたと思っていたけれど、いやあまだまだすぎますなぁと思ったのでした。