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いろいろなことを、たんたんと記録するブログ

鬼滅の刃遊郭編はアニメ史に残るやつやん

若干ネタバレも含みつつ。

 

アニメと映画のみ履修。原作未履修。

アニメ(立志編)は、あ~~~首切るのか~~~もともとバトルものは苦手なんだよな~と思いながらとりあえず見て、

映画は、煉獄さんみたいな上司希望と思いながら、あ~~~そういえばバトルものは苦手だった~~~~とバトルシーンは遠い目になりながらやりすごし、なるほどこれは日本人好きそう、人に勧めやすいと思いました。

しかしあれは主人公には楔になってしまいますなぁ……そこをバネにしていくんだろうな。

 

遊郭編は、最初は見てて、途中見てなかったところ、年末にそれまでのをまとめて見まして、無事天元さま推しになりましたありがとうございました。そこからは毎週ちゃんと見た。

嫁3人持てる甲斐性が素晴らしい。全員満足させて幸せにできる器量ということですよね。いい。

妻同士でマウンティングし合う遊びをしたい。楽しそう。

※たぶん煉獄さんを好きになれるタイプのひとが、幸せな人生を送れると思います。そっちが正解だと思います。

あと音柱ってのもいい。譜面が完成するって表現めっちゃええやん……。

 

クライマックスの10話が、すごかったですね。鬼を倒した回です。

後半、見ててひっくり返りました。( ゚д゚)ポカーン

え、これ、映画だったっけ……?なにこのクオリティ……これが深夜のテレビアニメ??ちょ、やだ、お金払わせて……???

ってなった。


アニメ制作会社さん、めちゃくちゃすごい……映画だろうがテレビだろうが、本気of本気。

よいものを見させていただきました……。

相変わらずバトルものは見るの苦手なのですが、それをも超えてくるクオリティでございます。ごちそうさまでした。


アニメ化とかドラマ化とかは、漫画にはない時間と音が加わるのよね……そこをどう取り扱うかが演出の肝なんだなぁ……

もう天元さま何やってるのーーー??ああもう早く助けに来てーーーーーキターーーーーーー!!!!

というカタルシスなど。

 

そしてもちろん、そこに声優さんが加わるわけですが……とくに主人公を演じる花江さんが、遊郭編通してほんとうに素晴らしいです。

現実にはあり得ない、「極限状態」の声。誰も知りませんよねそんな声。聞いたこともない。普通死んでるもんあの状況。どうやって出せと。仮に生命が保ってられても、言語が操れるまでに精神保てないでしょうよ。

でも保ってるのよ、ギリギリ保ってる精神と肉体。

そんな声を、発しております。すごい。

 

さて最終話の11話。最後が映画のようなエンドロールでしたね……

そしてわたしはアマプラで見ていたので気づかなかったのですが、拡大版45分で、地上波ではCMなしで放送したそうですよ。

CMなし……そんなことが可能なのか……製作費どうしたん持ち出しなん?

ていうか映画やないの……映画でもよかったやん……11話だから収まらないか……

あと次期アニメ化も発表されたとのこと。時期は未発表ですが、立志編、無限列車編、遊郭編と1年ごとにやっておりますので、来年ではないでしょうか。あんなん週1放送ペースの作業でできるアニメやない……

ドラゴンボールのトラウマがあるので、大事にアニメつくってくれるのは嬉しい世代。
(アニメが原作に追いついてしまい、しかし漫画が週1で話が進む量とアニメ30分では量が違うため、戦いの最中に延々回想シーンが盛り込まれるという地獄)

(連載中の漫画が原作の場合は、最近はちゃんと、シーズンを分けていくよね。)

 

最終話のタイトルは「何度生まれ変わっても」。

うっかり煉獄さんがよぎってしまいますが、違いますね、鬼の話です。

前回で鬼は倒しましたので、今回は恒例、鬼がなぜ鬼になったのか、というエピソードでございました。鬼はもともと人間なのですね。人間としてどん底と思われる境遇で、鬼にスカウトされるのがパターン。同情の余地あり。しかし、炭次郎たちに言わせれば、どんなに同情できる理由があったとしても、人を殺すのは絶対よくない、それはね、そうなんですけれどもね。

鬼の兄の方、妓夫太郎はなかなか人気のあるキャラクターのようですね。なぜならとても妹思いだから。自分とは違って器量良く生まれた妹が自慢で、孤児となってからも必死で妹を育てました。でも、もっといいところに生まれていたら、もっといい生活を送れていただろう。自分が育てていなかったら、もっと妹の人生は違っていただろう。そう思って、死後、妹に対して、お前はあっち(光の指す方)へ行け、と言うんですね。

おにいちゃん……ッ!(´;ω;`)ウゥゥ

そしておにいちゃんは闇へと向かいます。

ここの!沢城さんの!!絶妙な妹感が!!!とてもよかった……(´;ω;`)ウゥゥ

鬼としているときと、妹でいるときとで、もともとちょっと芝居は違っていたんですが、死後は生前の姿に戻っていて、100%妹でした。

妹、頭あんまりよくなくて空っぽなんですよ。(言い方よ)

でもそこに何が詰まってるかっていうと、どんなに過酷な環境でも「俺たちは二人なら最強だ」そう言って励ましてくれた、兄への信頼。それが、100%。

だから、絶対に離れない。何度生まれ変わっても、また兄妹になる。

そして二人して闇に向かっていきます。

これ、こっちに行って、生まれ変われるのかなぁ……
もしできるなら、いい環境に生まれ変わってほしい……


兄妹の鬼という、主人公の兄妹とかぶる設定というのも、また乙でしたね……。

兄同士で戦う最中、炭次郎が、もしかしたらこうなっていたのは自分たちだったかもしれない、と思うところがよかったなぁと思うのですが(これは10話のエピソード)

それはほんとそうで、親ガチャなんて言葉も生まれましたが、生まれた環境ってやっぱりどうしても影響するのです。

過酷な幼少期を過ごした子は、ストレス反応で脳に炎症が起こったり、脳の萎縮が起こったりして、大人になってからも病気になりやすくなると言われています。(肉体的にも精神的にも)*1

発達障害のような症状が強く出る場合もあるし、HSPと言われるような症状が出る場合もある。

HSPは生まれ持った遺伝子もあるかと思いますが、その遺伝子持ってなくても、たとえば怒鳴られて育ったら怒鳴り声には敏感になるし、親の顔色うかがいながら育ったら、人の気持ちを察するのが得意になるでしょう、そうしないと生き延びられないんだもの。

安全な方の選択肢を適切に選べなくなったりもするから、どんどん悪い方に行ってしまったりもする。

そして、その親も実は、過酷な幼少期を過ごしていることも多い。

たぶん世の中の3割:スーパーイージーモード
3割:イージーモード
3割:ハードモード
1割:スーパーハードモード
(養育環境の脳へのダメージって観点で。お金持ちとか東京生まれとかの初期ステータスは加味してないよ)

スーパーハードモードの生まれの人に、本人の努力不足と言ってもさすがに酷。

スーパーイージーモードも人たちも、いやーつらいことあるよ?って言っても、うん、そうね、うん、どんまい。

ハードモードの人たちを救いあげていって連鎖を止めないと、この世はじわじわと地獄になりやしないか……と思います。


おにいちゃんも梅ちゃんも、生まれ変わったらスーパーイージーモードの、ぬるま湯人生を送るがいいよ!!!

 

sakimika.hateblo.jp

*1:参考『小児期がもたらす病』。上にその本について書いた記事貼ってあります。