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映画『くじらびと』見た

GWに「くじらびと」って映画観てきた。4/30までチュプキ田端にてやってるのを、雨の中滑り込み。
最近物価が上がってるのでなんとなく演劇よりも映画を見るようになったんだよなぁ……(市井人のリアル)
で、わたしはエンタメよりもドキュメンタリー映画を見たらいいのでは???好きでしょそういうの???と思い至り。

 

インドネシアのラマレラ村では、土地が火山岩に覆われていて作物が育たないため、クジラ漁で生計を立てているそうで、その映画。
クジラ漁って見たことあります??ないですよね???というわけで観てみたよ。
動画がYouTubeにもあがってますけれども

 

予告編


www.youtube.com

 

本編


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舟の上から、人がモリを持って飛んで、クジラに刺すんですよ。

 

クライマックスがすごかった。
クジラは群れをなすらしいのでたまに群れに遭遇するのですが、モリが1頭に命中して、でもそれだけでは仕留められんし、クジラも必死なもんで、まぁ死闘です。

 

クジラが暴れる、舟が転覆しかける、もう一度モリで攻撃、クジラの血で染まる青い海、それを上空から撮るドローン、と、仲間を助けるためにやってくるクジラ……水中からのカメラもあったかしら

 

↓血で染まる海の写真はこちら

news.yahoo.co.jp

 

失われ行く命を前に、別に手に汗握って興奮したりはしないんですが、ほげー……と見てました。捕鯨だけに……(……。)

 

鯨保護団体とか来ないのかな……と思ったら来てるみたいね……
あとスマホ持ってる人もいたんだけど、どの程度近代化してるのかしら……ってのもこちらに書いてあった

news.yahoo.co.jp

 

近代化に関してはこんな本も出ているようだ

prtimes.jp

 

 

以下メモ書き
・人口1500人の村、クジラが1年に10頭捕れればみんな暮らしていける
・週に1回市が立つ、そこで山の幸と海の幸を交換(物々交換)鯨の肉は大人気
・クジラは捕れないときは捕れない
・数日前に捕まえ損ねたクジラが弱って浮いてたということもあった


・マンタやジンベイザメマンボウも捕る
・マンタもかなり危険、命がけ
・実際、取材中に1人行方不明になった
・漁期は、家庭内でいざこざを起こしてはいけない
・あと船の上で汚い言葉を使ってもいけない
・行方不明になった人は、前日に奥さんと喧嘩していたという
・奥さんは自分を責めまくっていた
・遺体が見つからない場合、舟の上からオウム貝を流し、それをほかの舟が拾ってそれでお葬式をする


・たぶん漁期の前だと思うが、村の長が神に祈りをささげていたんだけど、途中明らかに「あー」って何度も入ってて、まるっと覚えてるわけではないのだなと
・土地の神様、女神を先に言って、男神があとだったの興味深い。名前は語尾だけが男女で違っていた。
・なお宗教はキリスト教が土着の信仰を取り込んだ模様


・クジラが捕れると分ける部位が決まっている、ここは船員、ここは船の持ち主、など。昔からの取り決め。
・脳油は誰でも持って行っていい、明かりの燃料になるし、薬効があるのでスープに入れて飲む
・クジラは捨てるところなし
・未亡人や貧しい人にもクジラはいきわたる


・貧しい人がいるというのはどういうことなんだろう……働けない人がいるということかな、全員が漁をしているわけではないのかな、村民の職業構成気になる
・クジラ解体するの大変だしその日のうちにやらないといけないよね、朝のうちに捕っておきたいところだが
・学校ってないのかな、あってもクジラ捕れたら駆り出されるのかしら


・小学校低学年くらいの男児、将来は海の上で働きたいというが、父も母も、とりあえず進学しろと言っていた
・この父は、実はバリで働いていたことがあったのだが、金は稼げるがお金に追われる生活だったため、出戻り。ここは金がなくても暮らしていけると。


・ラマファ(モリ打ち)の新人は、クジラの頭は狙ってはいけない、とくに目は見てはいけない、と教わる
・目を見ると怖いからね、とのこと
・「海獣の子供」を思い出したよね
・クジラは死ぬときに目を閉じる唯一の「魚」
・なおクジラの祖先は水牛だそうだ


・モリを撃つときに、手を離すのが遅れるといけない。腕の腱をやってしまい、それが胸にまで影響して、死んでしまった人がいるという。
・あと、尾びれで頭打たれてもあかん。
捕鯨は命がけやで。
・片腕なくしてた人もおった
・今の日本でここまで命がけのしごとないよね?(表社会では)


・ラマファは憧れの職業でもあるし、みんなの希望でもある、それを背負って命がけでやってる
・行方不明になった人の兄もラマファなのだが、弟とは一心同体だと言って、自分にも同じことが起こるのではないかと恐れていた
・漁に復帰しても、タイミングを逃してモリを撃てない
・しかしそのプレッシャーはひとりで乗り越えないといけない、それがラマファなのだと、元ラマファの父が言う
・日本でいうところのスポーツ選手や役者やアイドルだろうか、しかしここまで命がけではない


・クジラを捕るのに乗る小型の木製の舟をテナといい、その船大工をアタモラという
・テナをつくるのに図面も引かないし、メジャーも使わない、経験と勘でつくる
・釘も使わない、魂が宿った存在だから
・なんなら背骨と肋骨もある
・目も描く、テナがクジラを見つけるからだ
・クジラはテナの弱いところを攻撃してくる、なので漁に出るまではテナが完成したかどうかはわからない
・そういう意味ではクジラもまたアタモラ


・クジラを捕るが、クジラには感謝している、そういう関係性
アイヌを思い出しますね


進水式の前、村中のアタモラで不具合チェック
進水式のときだけ、女性も舟に乗れる
・まだ漁に出る前の新しい舟のときだけ、こどもたちがラマファの練習できる


・あれは綿かな?を女性たちが撚って糸をつくる→それをさらに何本か組んで綱をつくる→さらにそれを数本まとめて、モリ用の綱をつくる→そのとき、歌を歌いながらつくるんだけど、もう若手は歌詞を知らないそうな
・マンタ用の綱は神聖なものらしい、祭壇に置いてある


・よくこんな長い期間ドキュメント撮れたなぁって思ってたらクラファンだそうです
・海外プロデューサーとか共同プロデューサーとかスペシャルサンクスとか、たくさんいた
・なおエグゼクティブプロデューサーは広井王子でした

 

公式サイト

https://lastwhaler.com/

 

監督さんの本